私がSkypeを選ぶ5つの「些細な」理由
神はディティールに宿る。出展は不明ですが、最近好きな言葉です。
さて、今回のエントリでは私がSkypeをメインIMとして使う理由についてご紹介します。Skypeの特徴として「音質がいい」とか「P2Pだ」とか「SkypeOutやSkypeInがべんり」などと聞きますが、私がSkypeを選ぶ理由はそこではありません。以下の5つがその理由です。
- エコーキャンセラの性能がすばらしい。
- 1度に送信できるメッセージ量が長い。
- オフライン時でもメッセージを送信できる。
- メッセージを送受信した時刻が表示される。
- 安定したファイルの送受信ができる。
以下に詳しく述べていきます。
1点目。エコーキャンセラの性能がすばらしいこと。エコーキャンセラというのは、スピーカーから出た音がマイクに入って声がエコーする現象を抑える機構のことです。これがあるおかげでスピーカー+マイクでもエコーが抑えられて快適にインカムフリーで音声通信が可能です。エコーキャンセラが無いとどうなるかというと、声が山びこのように響いたりハウリングを起こしたりして会話すらままならなくなります。この現象を抑えるためにPCでの音声通信はインカム(イヤホン+マイク)を使うのが標準なんですね。ちなみにこのエコーキャンセラ、多くのVoIPアプリには搭載すらされていません。また搭載されていたとしても性能が低いことが多いです。Skypeのエコーキャンセラはかなりの精度でスピーカーから出てマイクに入った音をキャンセルしてくれます。ほんとうに素晴らしいデキです。
ちなみにSkypeで音声通信中はCPU使用率がかなり上がるようですが、暗号化複合化に加えてこのエコーキャンセル機構が負荷をかけてるのではないかと推測しています。また、CPU速度が不十分な状況ではエコーキャンセル機構が自動的に無効になっているような気がします。これも経験則です。
2点目。1度に送信できるメッセージ量が長いこと。これはMSN Messengerに比較しての話ですが、MSN Messengerでちょっとした長文をコピペして送ろうとするとすぐに途切れてしまうんですね。Skypeだとそれがない。少なくとも数キロバイトのデータで途切れてしまったことはありませんでした。MSN Messengerだと数百バイトでも途切れてしまうので、この差は大きいです。
3点目。オフライン時でもメッセージを送信できること。ふとチャットしたいときに相手がオフラインで、メールに書くほどのことでもなく次にオンラインになったときに伝わればそれでいいようなときに便利です。オフラインでも構わずメッセージを送っておくと、次にお互いがオンラインになったときに自動的に再送してくれるんです。これは使いこなすと便利です。言いたいことを忘れてしまうことを避けられますし、お互いにオンラインになった瞬間に送られるのでメールのように会話のタイムラグが発生しません。
4点目。メッセージを送受信した時刻が表示されること。MSN Messengerでは1つ1つの発言に時刻がついていません。数時間ほど席を外して戻ってきたときにメッセージに時刻がついていないと、いつごろ受信したメッセージかわかりません。唯一あるのは「最後に受信した時刻」だけですが、誰かが発言したらリセットされてしまうので心もとないです。
5点目。安定したファイルの送受信ができること。MSN Messengerの場合、相手がWindows Messengerだったりファイアーウォールの深いところにいたりするとファイルの送受信自体が不可能なことがあります。Skypeでそういった経験は殆どありません。
いかがでしたでしょうか。Skypeは日常的に使う機能がちゃんと作り込まれていることがわかると思います。そしてMSN Messengerで感じたちょっとした不満が解消されているのはおそらく偶然では無いでしょう。きっとSkypeの開発チームはIMをヘヴィーに使うユーザーなんだと思います。
グループ音声チャットやビデオなど派手な機能は注目を浴びますが、めったに使いません。こういったディティールにこだわることこそ真にユーザーの心を掴むものだと思います。そう、神はディティールに宿るんです。
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「神は細部に宿る」- God is in the details.
は、建築家のミース・ファン・デル・ローエが残した言葉ですね。
シンプルな建築をたくさん残した彼ならではの説得力ある言葉だと思います。