ウェブコミュニティ運営の教科書「Web Community」
著者の一人のけんすうより献本御礼。
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インプレスジャパン (2007/12/20)
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結局はコンテンツに対する愛情と責任
コミュニティが作りたくなる
webコミュニティーに限ったことではない。
この本は第一章の冒頭にある以下の前提がかなり重要だと思います。
これからコミュニティサイトをビジネスに生かそうと考えている人は、上記のことを肝に銘じた上で「なぜ、コミュニティサイトをつくりたいのか」を明確にするところから始める必要があると思う。
コミュニティサイトはつくってすぐ成長するものでも、定期的な売り上げがのぞめるものでもない。時間をかけて育てていき、それでも失敗するケースが少なくない。
にもかかわらず、なぜあなたはコミュニティサイトをつくるのか。
ここで、「上司からつくれと命じられたから」という回答しか思いつかなければ、コミュニティの行く末は多難になる確率が高い。
逆に、あなたが関わっている分野において、「埋もれているいる製品(作品)を掘り起こしてスポットライトを当てたい」「自社のコミュニティサイトでユーザーに楽しんでほしい」といった強い気持ちがあるのなら、その情熱がコミュニティサイト成功の鍵になるはずだ。
1章の話はこれを前提としています。そしてなぜじわじわくるかというと、2章のリスクの話、3賞のユーザーのモチベーションの話になると「本気でユーザーにどうしてほしいかを考えていないと、絶対、やっつけになる」ようなアドバイスばかりだからです。
コミュニティサイトというは単なるツールとしてのウェブサービスではなく、ユーザーとユーザーとが交流する「場」的なもので、主役はあくまで「ユーザー」です。サイトの使いやすさや機能はもちろん大切だけど、盛り上がるかどうかの鍵はそこには無いように思います。
というのも、僕がユーザーとしてコミュニティサイトを沢山利用した経験上、「管理人がユーザーのことをすごく考えてくれている」ことが伝わるコミュニティでは、サイトが低機能でも、かなり使いづらくても、大した問題ではなかったからです。
とはいっても、サイトがどうあるべきかは重要です。成長するにはサイトの変化や機能の充実はかかせません。本書の内容自体はコミュニティを強化するための実践的な話がメインです。ユーザーを思う前提さえクリアできてより成功させたいのであれば、この本を読めば成功の可能性はかなり高くなるのではないかと思います。
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